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tk_nzの呟き

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3月13日 地震後3日目

3/13

6時半頃。
目が覚めた。
寒い。ストーブに当たる。

給水の案内車が団地内を回っていた。
給水車が来ている団地の小学校まで行ってみる。
人がそれなりに並んでいた。
だが、容器がなければ駄目みたいだ。
今日の給水はやめておこう。
家には水のストックがまだある。
必要な人に水が回るようにしなければ。

朝食はたこ焼きとパン。
お腹が少し緩くなっている。寝るときに注意しなければ。
今日からは腹巻を巻いて寝よう。

新聞を見ると志津川の写真が載っていたが、見慣れた景色はなくなっていた。
荒島だけが志津川と判別できる唯一の目印だ。

また流しに食器が無造作に積まれていた。
そしてコロッケの残りが捨てられていた・・・まだ食べられるのに。
なかなか今までの習慣が抜けていない。

キッチンペーパーやアルミホイルを食器の上に置いて洗い物を出さないようにする。
家の中を見回すと、花瓶の中に水が入っていた。加湿器にも入っている。
トイレを流す水とかに使えそうだ。
とにかく、水は重要だ。


携帯電話は圏外が多いので電源は基本的に切っている。
停電時用の手回し充電機を、暇なときに回して充電をする。

精神状態は比較的良好だ。昨日よりは落ち着いている。

外に散歩に出てみた。晴れ。暖かい。
遠くを眺めるとやや霞がかっていた。
団地内の皆が散歩している。
犬を連れている人もいる。
子供たちが元気に遊んでいる。平和だ。
一番の高台に登ってみて仙台の様子を眺めてみる。
いつもと変わらぬ風景。
立ち上がる一筋の煙と、あり得ない海岸線を除いて。

海側と山側では天と地の差だ。


12時。

昼食。
駄目になり易い食材を一つの鍋に入れる。インスタントラーメンを混ぜて。
レトルトのご飯をお湯で温める。そのお湯でブロッコリーをゆでる。
さらに残ったお湯は、野菜を洗う用に大事にとっておく。
食べ終わった食器は絶対に重ねない。
汚れが付いてしまわないようにするためだ。
食器を少しの水でうるかしてキッチンペーパーで拭く。
絶対に水を無駄にしない!

食器を片づけた後は、しばらくゆったりと過ごす・・・。
我が家からはいくつか漫画を持ってきていた。和むために「ドラえもん」を。


15時。

また我が家に戻ることにした。
お風呂に貯めていた水を持って来るためだ。
トイレを流すために使える。体を拭くのにも使える。
その他、更なる物資を探して持って来るために。
そして、我が家近くの店で灯油が買えるかどうかを確認するために。

我が家へ戻る途中、車の大行列を目撃した。
みんなガソリンスタンドに列を作っているのだ。
あれではガソリンは入れられないだろう。
燃料の無駄になってしまだろうに・・・。

自分の団地に入ると、スーパーや公衆電話に大行列を作っていた。
心が大きくかき乱される。
不安感が増してくる。

・・・やはり灯油は品切れで無理だった。

我が家に戻って家中を物色。
ストーブの中にまだ入っていた灯油を発見×3。
その他色々と使えそうな物を持って行く。

友人から貰った特性携帯ストラップを見る。心が和む。
家中を点検して回り、祖母宅へと戻る。
ガソリン渋滞に巻き込まれないようにちょっと遠回りの別ルートを行った。

17時。
夕食の準備。暗くなってくる。
叔父や母が電池6個を消費する効率の悪い電灯をまた使おうとするので、口論。
今度は自分が押し切られてしまった。
だが結局暗かったので、今までの懐中電灯にする。
効率の悪い電灯からは電池を抜いた。

流しを見ると、また食べ物がちょっと捨てられている。
各自決めたはずだった食器も滅茶苦茶になっていた。
水を使わないためのルールを徹底しようとするものの、
なかなか理解してもらえない。
取り合ってもらえない。

と言うか、これは性格の違いなのだ。
祖母、叔父、母、いずれも良くも悪くも大雑把で楽観的。
だから、物の管理は自分の役割だ。
口論があっても家の雰囲気は良好。

食後に談笑。今日は早く寝てエネルギーを節約しよう。
ロウソクの灯りの中で日記を書く。意外と明るい。
戦時中や関東大震災・阪神大震災で被災した人たちを思えば、
今の自分の状況は何てことはないのだ。

ラジオを聞いているとマグニチュードが9.0に訂正された。
死者は一万人を超えそうだ。津波・・・。


20時。

ラジオを聞きながら、今日は早く寝る。
歯を磨き、寝ようとすると・・・
「ピカッ、ピカッ」
ん?外がなんか点滅したような?
窓を開けて外を見てみると・・・
「ピカッ、ピカッ」
いくつかの家の明かりが点いている。
・・・まさか?電力が復旧した?!
床に入っていた家族に知らせる。

まずは(電力復旧時に火事の危険が無いように落としていた)ブレーカーを上げる。
ただし、必要最低限のものを。
まだ電力復旧は不十分かもしれない
次に電力消費が大きそうな、あるいは使わない家電のコンセントを抜いていく。
即、携帯電話などの充電を始める。
また電力が停止しないとも限らない。
「なに興奮してんだ?そんなに慌てて?」とあきれた感じで叔父が言う。
無視して続ける。

今何をすべきかを。

どうすれば節電できるかを。

祖母も母も兄も起きてきた。
TVを付ける。
「ストーブを点けろっ」叔父が燃料を大きく消費してしまうストーブを付けようとする。
「駄目だって!灯油はまだ手に入らないんだから!」言葉で制止しようとする。
構わず叔父がスイッチを付けるが、電源が付かない。
「あれ?おかしいな?」
私があらかじめコンセントを抜いていたからだ。
結局、燃料効率の良いストーブを付ける。お湯も沸かせる。

TVを食い入るように見る。
初めて目の当たりにする津波の映像。
息を飲む家族。
「こんな風になっていたとは・・・」
しばらく映像を見ていたが、叔父以外は床に戻った。

3/14
0時頃。

ノートPCでネットに接続できないかを試みてみる。
繰り返し設定をしても繋がらない。駄目か?
・・・丁度TVのニュースで「仙台ではネットが繋がり難くなっています」
と言う情報が流れる。そうか・・・ネット接続を諦めた。

1時頃。寝る。

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